今日もふらつく「さまよい人」です。
さて、プロフィールにも書いております通り、私は、令和元年に小さな天理教の教会長に就任しました。
教会長に就任する際には、何をどうしたらいいかさっぱり分からず、本当に右往左往しました。(その頃のことを思い出すと、今も胃が痛む…)
その節には、その段取りについて、ある程度それがイメージできるような情報があると助かるのになぁ… としみじみ感じたのでした。
ということで、
きっと私のように、天理教教会長に就任することになったけれど何をどうしたら良いのかさっぱり分からない、という人はそれなりにおられると思うので、
そのような方に向けて、あくまで「私の場合はこうだった」という条件つきではありますが、
天理教教会長就任奉告祭までの流れが、ごく大雑把にイメージできる程度の簡単な情報を提供させていただきたいと思います。
【注意】: 以下の情報は、私が全く情報がなくて困った自己体験に基づき、私と似たような境遇の方が、その流れの「イメージ」を多少なりとも掴む手助けになることを願って、簡単にまとめたものに過ぎません。あくまで「イメージ」情報として受け取って頂きたく存じます。
記載内容の正確性についての責任は負いかねますので、その点はご了承願います。
実際にその立場に立つことになり手続きを進められる段取りになった場合には、必ず、上級教会の担当先生の指導を仰ぎ、直接教務支庁に確認しながら、自己責任で手続きを進めていただきますようお願いいたします。
天理教教会長就任に必要な資格
- 平成23年2月以降の教会長資格検定講習会修了者
- 教会長資格検定講習会後期修了者
- 第二専修科卒業者
- 本科卒業者
(専修科卒業だけでは必要条件を満たしていませんのでご注意ください)
※修了・卒業年次によって資格も異なり、教人登録書式も異なりますので、確認が必要です
教会長就任にあたって準備しなればならない書類
【書類作成にあたっての注意点】
・本部提出願書は、所定の『天理教赤罫紙(十行罫紙)』に毛筆墨書で作成する
・願書は直属教会長が自署押印し、教区経由の上、具申書を添えて提出する
・教会の名称は、設立願の字体を以て正確に記入し、必ずふりがなをつける
・願書に記載する所在地は、本部の教会台帳に登録されたものであること
(異なる場合は届け出が必要)
必要書類は以下の通りです
(具申書)… これは教区の書記先生が用意されるので、各教会での作成は不要です
- 任命願(後任教会長)
- 辞職願(前任教会長)
- 後任教会長の履歴書
- 後任教会長の身分証明書
- 登記されていないことの証明書
- 土地・建物登記簿謄本 又は 登記事項証明書
- 財産引継始末書
- 臨時祭典願
- 後任教会長の印鑑証明書(非法人教会は不要)
では、それぞれ簡単に説明していきます
任命願(後任教会長)
- 『天理教赤罫紙(十行罫紙)』に毛筆墨書で自己作成します
- 教会長出直しに伴う任命願は前任教会長出直後「3ヶ月以内」に願い出ること、とされています
- 3ヶ月を越える場合には、直属教会長の『理由書』を添付しなければなりません
- 後任教会長が若年、または教人登録後日浅く布教体験も少ない場合は、直属教会長の『御願書』を添付しなければなりません
- 代務者のお許しを戴いている時は、同時に『代務者解任届』の届け出が必要です
辞職願(前任教会長)
- 『天理教赤罫紙(十行罫紙)』に毛筆墨書で自己作成します
- 前任教会長辞職の理由は「教務上、一身上」等漠然としたものではなく具体的に書くように、と指導されます
- 辞職理由は、別紙理由書を添付してもよい、とのことです
- 辞職年月日は、『任命願』中の辞職の年月日と一致していなければなりません
- 辞職教会長の印は「実印」を押さなければなりません
- 前任教会長出直しの場合は、事前に『教人出直届』の提出が必要です
後任教会長の履歴書
- 教務課備え付けの所定の『履歴書用紙』に墨書します
- 後任教会長の現住所は、「教会の所在地」を記入しなければなりません
- 教会長の姓名の字画は、戸籍謄本(抄本)と同一でなければなりません
- 末尾に自署押印(実印)が必要です
後任教会長の身分証明書
- 市役所で発行される『身分証明書』(破産宣告を受けていないこと等の証明書)が必要です (例:https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/faq/koseki/1000667.html)
- 本籍地市役所の戸籍担当課や市民課等の該当窓口に行って「身分証明書」を下さいと言えばわかります(本籍地の市役所でないとダメみたいです)
- 交付日から3ヶ月以内のものでなければなりません
- 戸籍謄本(抄本) 戸籍記載事項証明書などは不可です
登記されていないことの証明書
- 『登記されていないことの証明書』とは、成年被後見人、被保佐人等の登記がされていないことを証明する法務省管轄の書類です(http://www.moj.go.jp/ONLINE/GUARDIAN/7-1.html)
- 証明書を取り寄せるのに結構時間がかかるので、早めに申請する必要があります
【申請書提出先】 東京法務局後見登録課または全国の法務局・地方法務局の本局の戸籍課
(支局・出張所では取り扱っておりません)
【申請方法】 窓口または郵送(郵送は東京法務局後見登録課のみ対応しています)
http://www.moj.go.jp/content/001343093.pdf - 交付日から3ヶ月以内のものでなければなりません
土地・建物登記簿謄本 又は 登記事項証明書
- 教会の土地と建物の登記簿謄本が必要です
- 各地方法務局で取得します 最近はオンライン申請もできるようです
(http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/online_syoumei_annai.html)
財産引継始末書
- 『天理教赤罫紙(十行罫紙)』に毛筆墨書で自己作成します
- 土地建物の所在番地は、登記簿謄本または事項証明書通りに記入しなければなりません
- 実質上教会所有の財産とみなされる土地建物が法人教会名義に登録されていない場合は『請書』を添付しなければなりません
- 寄付を受けた場合は寄付証書の写しと請書を、購入し所有権の移転登記が為されていない場合は売買契約書の移しと請書を添付しなければなりません
- 写しには原本証明が必要です(任命願に添付する場合は後任教会長自署押印(実印)が必要)
臨時祭典願
- 『天理教赤罫紙(十行罫紙)』に毛筆墨書で自己作成します
- 就任奉告祭の執行を申請します
- 就任奉告祭は、おはこび後「3ヶ月以内」につとめなければなりません
- やむを得ない事情で「3ヶ月以内」につとめられない場合は、直属教会長の理由書を添付しなければなりません
後任教会長の印鑑証明書
- 出願と同時に、後任教会長の印鑑証明書を法人課へ提出しなければなりません (非法人教会は不要)
教会長就任奉告祭までの大まかな流れ
- 最上級教会へ「任命願」を提出
- 支部長へ連絡→支部の経由印をもらう
- 任命願書の提出→教務支庁・教務課へ、任命願書その他書類一式を提出
(幣帛料 御供 御礼 一れつ会寄付を添えて) - 教区長視察→教会長任命お運びの前月程度に教区長一行の視察を受ける
日程は教務支庁(書記先生)と相談の上決定 - 任命講習会受講→教会長任命のお運び同月に、ご本部「任命講習会」を受講
(毎月10~14日本部詰所合宿)
※コロナ中は各詰所宿泊
(受講御供 1万円) - 教会長任命お運び→毎月26日前後 教祖殿ご用場にて
(御供 5万円以上) - 教会長就任奉告祭→任命お運び後、3ヶ月以内
願書処理順序
本部あて(教内)①
まず、最上級教会へ「任命願」を提出する
→教区長の視察を経て 願書を本部・教務課へ提出し、理のお許しをいただく
(代表役員任命書の住所は、教会長個人の印鑑証明書の住所で下付することになっている)
法務局あて(登記所)②
新任教会長のお許しを頂いたら、法務局で代表役員変更登記申請を行う
(任命のお許しの日から2週間以内)
本部あて(教内)③
変更登記ができたら、法人登記簿謄本を添付して代表役員変更の「登記完了届」を下記へ提出する
・本部・宗教法人課(表統領)――教務支庁経由
・教務支庁(控)
・最上級教会(控)
所轄庁あて(都道府県庁…宗教法人事務主管部局課)④
行政機関にも、法人登記簿謄本を添付して「代表役員変更登記完了届」を提出する
注意点
- 任命願書等の作成にあたっては、教庁1階の教務課で下書きを確認してもらって添削を受け、OKをもらってから清書する方が良いようです。(そのように指導されました)
- 教務課とのやり取りは、FAXでも受け付けてくれました。
- 行政関係書類の内、『登記されていないことの証明書』は、「郵便」で法務局へ請求する方が多いと思います。届くまでに結構時間がかかるので、早めに請求した方が良いと思います。
- 幣帛料や御供、御礼、一れつ会寄付等は、その時代、地域、直属によって全く異なりますので、その都度確認をお願いいたします。
以上、一個人が経験した、天理教教会長就任奉告祭までの大まかな手続きや一連の流れ等について、簡単に情報提供させていただきました。
これは、自分が体験した流れを思い返しつつ、天理教教務部で発行している『教務必携』(立教175年改訂版)を参考にしながらまとめたものです。
冒頭文の繰り返しになりますが、自分が教会長へ就任することになって、その際に全く何をどうして良いか分からず、ネット検索してみたけれど情報を見つけられなくて困ったのを思い出して、簡単な情報でもあれば、多少はイメージできて助かる人もいるのではないか、との思いからまとめたものです。
ですので、以上の内容は、あくまで一個人の経験をもとにした「個別な」情報である、ということをご了解願います。 何回も繰り返して恐縮ですが、天理教教会長就任までの流れの「イメージ」を多少なりとも掴む手助けになることを願って、一つの参考資料のつもりでアップしました。その後変更されたり、誤認解釈している情報がまじっている可能性もあります。
なので、実際に手続きを進められる場合は、必ず、上級教会の担当先生に指導を仰ぎつつ、ご自身で直接天理教教務部発行『教務必携』を見ながら行っていただきますようお願いいたします。
最後に、余分かもしれないけれど一言。
新たに天理教教会長に就任することになって、この記事にたどり着かれた方へ
まずは、おめでとうございます。
その決断に至るまでには、本当にいろんなことがあったことだろうと思います。
しかし、受けると決めたからには、腹をくくらねばなりません。
「成ってくるのが天の理」。
人間心ではわからなくても、きっとこれが、自分にとって「最善の道」だと信じて、神様にもたれて歩ませていただこうではありませんか。
(…と、自分に言い聞かせる 《汗》)
就任奉告祭までは、本当にあれやこれやで大変かと思いますが、体に気を付けて頑張ってください!!
※【追記】2024年1月28日
ネットサーフィンしていたら、天理教の教会長になるために必須の「教会長資格検定講習」について分かりやすくまとめてあるサイトを見つけました。
天理教の教会長資格検定講習の日程や持ち物やどんなことをするか?について具体的に詳しく解説して下さっています。
天理教の教会長になることを決意したけれど、そのためにどうしたら良いか分からない…
という方にとって、とても参考になる情報だと思いましたので、この下にリンクを貼っておきます。
(“工房長あーるす” さん、ご了承下さい (^_-)-☆)
コメント
こんにちは。こちらのブログ大変に参考になりました。明日からお運びに向けおぢばに出発します。不安しかない様な心持ちですが,こちらを参考にしつつ形だけでも無事に乗り切っていきたいです。ありがとうございました。
コメントありがとうございます!
お返事遅くなって申し訳ありません…(汗)
当ブログの記事が参考になったとの由。
簡単なまとめ記事ですけれども、多少なりともお役に立てたのなら、
私としてもこの上ない喜びで、嬉しく思います。
ついに「お運び」なのですね。
きっと、ここに至るまでいろいろあったことでありましょう。
お運び後も、奉告祭までは、本当にあれこれと
息つく暇もない程あわただしい日々が続くかと思います。
身体に気を付けて、この山を乗り切って下さいますように。
応援しています。
初めまして。
突然のコメント失礼致します。
私、今年の11月にお運び予定の八谷と申します。
この度は、このような素晴らしいブログに出会えたこと誠に感謝しております。
お運びまでに何度かお邪魔させて頂くかと思います。
ありがとうございました。
コメント有難うございます!
読んで頂ける方がいる、というだけで、
私にとっては、何よりもの喜びです!!
11月お運びですか…
これから忙しくなりますね。
どうぞ体に気をつけて、
マイペースで歩んで下さいますように。
(さまよい人)