皆さん、お元気ですか?
お蔭様で元気に過ごさせてもらっている「さまよい人」です。
「天理教の葬儀」祭儀式についての自己学習シリーズをお届けしていますが、今回はその最終回‼
今回は、告別式後の一連の祭儀、「葬後霊祭&五十日祭&合祀祭」について勉強したいと思います。
「みんなが選んだ終活」というサイトでも天理教の葬儀について紹介していますので、ご参考にして下さい。
「天理教の葬儀はどのような特徴があるの?葬儀の流れや注意点も解説」
「天理教の葬儀の費用相場はいくら?葬儀の特徴・流れ・マナーを説明」
「神式の葬儀後の祭儀は?」 ネット情報より
それでは今回も、まずは、葬後霊祭や五十日祭も含めた「神式の葬儀後の祭儀」というものについての一般的知識を抑えておきたいと思います。 例によって、ネットから集めてきた情報を掲載させて頂きます。
【神式の葬儀後の行事】
神道にも仏教の法要にあたる葬儀後の行事があるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。最後に神道の行事についてご紹介します。
神式の葬儀を挙げた方も葬儀後にはさまざまな行事が存在するものです。この点は仏式の葬儀を挙げた方の場合と似ているといえるでしょう。
【神道の行事は「霊祭」と呼ぶ】
神道においては、葬儀後の行事のことを「霊祭」と呼んでいます。神道ではほとんどの儀式を「祭(まつり)」という形で行うのが特徴です。
霊祭には命日から10日ごとに行うものや年ごとの命日に行うものがあります。基本的に自宅や墓地・斎場で行われ、神社では行われません。
霊祭では玉串を神に供える「玉串奉奠」や、神官が「祝詞奏上」と呼ばれる神に対して式文を唱える儀式が行われます。祭壇には供え物を準備するのが仏式における法要と違う部分です。
【霊祭の種類】
霊祭は複数回行われ、基本的に死後50日目までは10日ごとに行います。十日祭・二十日祭・三十日祭・四十日祭・五十日祭の5つがあるので覚えておきましょう。
10日ごとに行うのが基本とされていますが、状況によって十日祭から四十日祭までは省略することも多くなっています。行う場合は遺族を中心として小規模に行うのが特徴です。
五十日祭は遺族だけでなく親族や友人・知人などを呼んで盛大に行います。神道の場合は五十日祭が仏教の四十九日法要にあたるものです。五十日祭で忌明けとすることが多いでしょう。
五十日祭で忌明けとしない場合は百日祭を行います。五十日祭で忌明けとしている場合は百日祭を省略することが多いでしょう。
忌明けになると霊祭を行うことはなくなり、死後1年目の命日から式年祭と呼ばれる祭りを行うのが特徴です。
(株)ユニクエスト 小さなお葬式HP 神式の葬儀後の行事は? より
霊祭は、 基本的に自宅や墓地・斎場で行われ、神社では行われないのですね。
天理教では、一般教会の場合、神殿の中に祖霊舎も併置されているので教会内で行われていますね。
天理教の「告別式後の祭儀」
それでは、ここからは天理教の「告別式後の祭儀」について勉強していきたいと思います。
「葬後霊祭」
「五十日祭」
「合祀祭」
以上の順に勉強していきます。
天理教の「葬後霊祭」
では、まず、告別式直後の「葬後霊祭」について。
葬後霊祭は、十日祭を繰り上げて行うもの、と聞いたことがあります。
神道葬祭では翌日祭というのもあると学びましたので、翌日祭や十日祭を兼ねた祭儀ということなのでしょうね。(違ったらスミマセン)
準備
出棺後、火葬または埋葬を済ませて戻ってくるまでに「葬後霊祭」の準備をする。
- 式場内に、「仮御霊舎」を設置する。
- 適当な所に「祓床」を設け、大麻(おおぬさ)を置く。
- 霊前に斎員の席を設ける。
- 「葬後祓詞」「葬後霊祭詞」を用意する。
- 玉串、調饌、および祭具の用意をする。
斎員
- 斎主、副斎主、典礼、祓主、大麻〔祓師〕、後取2名、装束師2名。
服装
- 覆面を用意する(献饌を先に行っておく場合はいらない)。
- 斎主は、明衣(明衣が無い場合は、浄衣でもよい)。
- 斎員は、浄衣。
- 装束師は、装束師服。
- 喪主は、喪主服から、羽織袴、あるいは礼服へ着替える。
式次第
喪主、家族、親族、その他の参列者が、順次着席。
斎主、斎員 入場着席
- 斎主以下斎員一同、入場し、着席する。(一揖)
【着席順序】
①斎主、②副斎主、③祓主+大麻〔祓師〕、④後取2名、⑤典礼、⑥装束師2名
祓詞奏上
- まず、典礼が、祓主に気色(合図)する。
- それを受けて、祓主は、祓床にて「葬後祓詞」を奏し、礼拝(2拝 4拍手 礼拝 4拍手 1拝)する。
祓行事 —―式場を浄める
- 典礼が、大麻〔祓師〕に気色(合図)する。
- その後、大麻〔祓師〕は、祓床より(祭具としての)大麻を棒待し、祓行事を行う。
【祓順序】(斎壇は、祓わない)
①お供え物(前もって献饌されている場合は、先に祓っているので、祓わない。)
②斎主
③斎員
④家族および参列者
終われば、 大麻〔祓師〕は、 (祭具としての)大麻を装束師に渡し、自席に復す。
献饌の儀
- 典礼が、副斎主に気色(合図)する。
- 献饌を行う。
(覆面をする。献饌には、斎主、典礼は加わらない。)
斎主、「玉串奉献」「葬後霊祭詞」奏上
- 斎主の玉串奉献、葬後霊祭詞奏上の準備のために、装束師が正面に玉串案を据える。
- そして、一人の装束師が「玉串」を、もう一人の装束師が「葬後霊祭詞」を、後取(玉串後取+諄辞後取)にすすめる。(装束師がいない場合は、後取が取りに行く)
- 典礼が、斎主に気色(合図)する。
- 斎主と後取(玉串後取+諄辞後取)が正面に出て、斎主が、玉串奉献、葬後霊祭詞奏上を行う。
(葬後霊祭詞奏上中、諄辞後取は出笏せず小拝する) - 終了後、斎主 2拝 4拍手 礼拝 4拍手 1拝 をして、膝退、立座。2歩退がり立拝。自席に復す。
- 装束師、「葬後霊祭詞」を後取より受け取る。
(装束師がいない場合は、諄辞後取が置きに行く)
斎員 列拝
- 典礼が、副斎主に対して気色。
- 副斎主以下、斎員が列拝する。
(装束師、伶人も、共に礼拝する。) - 終了後、復席する。
喪主、家族、親族、参列者 玉串奉献
- 装束師が、玉串をお供えするための案を据える。
- 装束師が、斎壇下に座り、玉串を順次参列者に渡す。
(装束師がいない場合は、後取がする) - 喪主、家族、親族、参列者が、順次玉串を奉献する。
※参列者の玉串奉献の順番は、喪主、家族、親族…、と、それは適時考えて頂いたらよい。
斎主、斎員 退手退場
- 参列者の玉串奉献が終わったならば、斎主 斎員が退手(2拍手1揖)する。
- 典礼が、斎主に気色。
- 斎主から順に退場する。
注意点
- 献饌は、式前にすませておく(先に祓っておく)場合もある。
- 十日祭、二十日祭、三十日祭は、通常は内々で勤める。丁寧な場合は、祭文をあげてもよい。ただし、四十日祭は勤めない。
- 五十日祭の時、引き続いて教会祖霊殿に合祀(合祀祭)する。
- お社の扉は、五十日祭まで開扉しておき、日供神饌する。
- 仮御霊舎のお灯明(三燈)は、葬後霊祭終了までは昼夜点灯し、以後は、五十日祭まで夜のみ点灯する。
天理教の「五十日祭」
では、次に、五十日祭について勉強していきましょう。
「納骨」や「合祀」とセットのことが多いですね。
今回は、合祀祭と一緒に見ていきたいと思います。
- 五十日祭は、家内で勤め、引き続き祖霊殿に合祀する。
- ただし、合祀祭は、3ヶ月にまたがる場合は繰り上げて2ヶ月以内に行うのが通常である。
準備
- 霊璽箱、覆面、五十日祭詞、等。
斎員
- 祭主、扈者2名。
- 五十日祭の祭主として、合祀祭の副祭主一人で行う場合もある。
服装
- 教服。
式次第
- 家族、親族、その他参列者が着席。
- 親神様、教祖、御霊様を遙拝する。
- 祭主以下祭員の着座(一揖)
- 開扉
- 献饌
(式前に、開扉、献饌をしてしまう場合もある) - 祭主、「五十日祭詞」奏上
①扈者の内1名が、「五十日祭詞」を取りに下がり、復席する。
②祭主、「五十日祭詞」を奏上し、礼拝(2拝 4拍手 礼拝 4拍手 1拝 )する。
③祭主以下祭員、膝退して立座、2歩下がり立拝の後、自席に復する。
④扈者の内1名が、「五十日祭詞」を戻しに行き、自席に復してから出笏する。 - 祭員列拝
・扈者2名で、祭員の列拝を行う。 - 参列者参拝
・参列者が順次参拝する。 - 撤饌
- 「霊璽」を霊璽箱へ
①祭主、霊前に至り、正座 膝進(扈者2名、これに従う)。
②一拝の後、覆面を付け、立座する。
③まず一拝して、お灯明を消し(前もって、扈者が消して下げる場合もある)右によける(左に霊璽箱があるため)。
更に一拝して、お鏡をよけ、お社の前の部分を外して、お社の中にある霊璽を霊璽箱に納める。
お社を元に戻してお扉を閉め、お鏡を正面に直す。
④両扈者は、祭主が霊璽を霊璽箱に納めるまで、警蹕を行う。
⑤霊璽を納めた霊璽箱を、正面に置く。
⑥一拝の後、正面に正座 一拝。覆面を外して一拝の後、立座。2歩退がり立拝して、自席へ復する。 - 祭主・祭員 退手退場
・祭主 祭員が退手(2拍手1揖)し、退場する。
(以下は、同日、合祀祭をする場合) - 教会祖霊殿へ出発
①出発の準備ができるまで休憩。準備が出来たら……
②祭主、霊前に座り膝進。
一拝して覆面をつけ立座。
更に一拝して、霊璽を納めた霊璽箱の正面を前方に向け、棒持して行歩する。
【出発の順序】……①祭主以下祭員、②家族、③親族、その他。 - 合祀祭側の受け入れ
・合祀祭の祭主 以下 祭員、祖霊殿前にて御霊様を出迎える。
(合祀祭の祭主のみ覆面をする)
※合祀祭の祭主は、五十日祭の祭主(副祭主)より、霊璽を納めた霊璽箱を受取り、祖霊殿お社の正面に置き、一度下がってから、改めて合祀祭を執り行う。
※霊璽箱より霊璽を出してお社にお納めするのは、合祀祭の開扉の時に、合祀祭の祭主が行う。
天理教の「合祀祭」
私が参考にした資料では合祀祭は五十日祭とセットのように書かれてありましたが、五十日祭は執行するけれども教会の祖霊舎へは合祀しない、という場合もあるかもしれません。
ですので、以下は、合祀祭をする場合について、ということになります。
- 祭文袋は、白地錦を用いる。
- 合祀祭までに、霊璽台帳に記帳する。
- 霊璽は、合祀祭にお社に納めるが、後日焼却する。
- 教会祖霊殿と自宅、あるいは本部祖霊殿と教会祖霊殿というように、2箇所に合祀する場合、どちらが先になってもよい。
- 式次第は、年祭に準じる。
- 合祀祭の祭主(祭主のみ覆面をする)以下祭員が、祖霊殿前にて「御霊様」を出迎え、祭主が祖霊殿のお社の正面に置くことと、開扉の時に祭主が霊璽箱より霊璽をお社にお納めする(この時に、霊璽箱を下手へ避ける)こと等が、年祭と異なる。
- 尚、本部においては、開扉をして、霊璽をお社の中に入れず前に置き、その前にお鏡を置いている。
- 終わりに、一同、親神様、教祖、御霊様を礼拝する。
以上、天理教葬儀における告別式後一連の祭儀、「葬後霊祭&五十日祭&合祀祭」について勉強しました。
これまで同様、今回の記事内容も、天理教教会本部祭儀委員会編集『おつとめ及び祭儀式』と郡山大教会布教部作成『葬儀に関する資料』を参考にしてまとめました。
誤った内容があるとすれば、それはすべて、読み間違い、あるいは勘違い・理解不足等、私個人による不具合、ミスですので、その点ご了承願います。
誤りに気付いたならばすぐに修正していくつもりですので、何卒ご容赦を願います。
今回まで7回に分けてお届けした【天理教の葬儀の勉強】シリーズでしたが、今回をもって一区切りとします。
自分なりに勉強になりましたが、まだまだ理解不足であることは重々自覚しています。
これからも勉強続けていかねば、と思います。
ではでは、今回はこのへんで。
コメント