『かしもの・かりものを学びたいと思ったら最初に読む本』心以外は全てかりものという学び

『かしものかりものを学びたいと思ったら最初に読む本』アイキャッチ画像 天理教

寒くなってきました。寒さが苦手な「さまよい人」です。

今回は、松尾太郎先生・久保一元先生講演録『かしもの・かりものを学びたいと思ったら最初に読む本』を読んで学んだことをシェアさせて頂きます。

今回、この本を取り上げる理由は?と言いますと…

YouTubeを流し見していく中で、天理教加古大教会長・松尾太郎先生の講演動画を発見し、何となく開いて視聴。
すると、それが“グサッ”と心に刺さったのです。
それで、YouTube内で勧められている本を読んでみようと思い、この本をAmazonで取り寄せたわけです。

YouTubeでの講話を聴いた後だったので、とてもよく分かり、あらためて深く心に染み込んできたのでした。
ぜひ、多くの人に紹介したい。そう思いまして、今回、ブログ記事としてまとめさせて頂くことにした、という次第です。

ぜひ、皆さん、最後まで読んでいって下さい。

(この記事を書くにあたり、再度、私がこの記事を書こうと思うきっかけになった動画を見ようと思ったら、なんと削除されていて行方不明! 残念‼)  

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『かしもの・かりものを学びたいと思ったら最初に読む本』 著者紹介

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まずは、著者の先生方について、ネットで調べて把握できた情報を披露させて頂きます。

松尾太郎先生について

著者である松尾太郎先生は、天理教加古大教会長であられます。
天理教加古大教会はどんな教会なのか、ネットで検索してみました。

加古大教会HPに以下の通り紹介されていました。

天理教加古大教会 所在地:〒 675-1116 兵庫県加古郡稲美町蛸草1114番地の1

「天理教加古大教会は、1890年(明治23年)兵庫県加古郡に加古支教会として誕生。のち、1909年(明治42年)加古分教会に改称。1991年(平成3年)上級兵神大教会(神戸市)より分離陞級し、現在の加古大教会に至ります。」https://www.tenrikyo-kako.jp/about/

さまよい人
さまよい人

明治23年設立ですから、130年以上経過する歴史の古い教会なのですね。

天理教本部公式サイトの「お道のニュース」によると、今年4月11日には創立131周年記念祭が執り行われたそうです。

(昨年5月に創立130周年記念祭を予定していたのが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で今年に延期になったとのことです)

天理教加古大教会

松尾先生は、天理教の大教会長であると同時に、医師でもあられます。
ネットで検索してみたところ、「たろうメディカルクリニック」という医院を経営しておられることがわかりました。

以下、ネット情報です。

【たろうメディカルクリニック】(美容皮膚科) 兵庫県西宮市神楽町 

クリニックHPには、以下の通り紹介されていました。 (編者注:現在はHPが更新されています)

院長  松尾 太郎

医療法人社団 奉志会の副理事長として、主に在宅医療・美容医療に携わり、兵庫県加古郡稲美町にある大西メディカルクリニック美容医療センター、姫路市にある姫路メディカルクリニックを開院しました。医療レーザーや光による医療脱毛・シミ治療をメインに、医療の目線から美容に関する様々な治療を提供し、開院以来たくさんの方にご来院いただいております。
さらに多くの方に喜んでいただこうと2016年1月、西宮市さくら夙川に美容皮膚科「たろうメディカルクリニック」を開院いたしました。形成外科専門医 飯沼義博を中心に、地域に根差した「美容かかりつけ医院」を目指し、皆様のことを第一に考える美容医療をご提供させていただきたいと思っています。美容クリニックは敷居が高い、と考えていらっしゃる方にこそご来院いただきたいと考えています。

経歴
2011年香川大学医学部卒業
2011年姫路聖マリア病院 勤務
2013年医療法人社団 奉志会 勤務 副理事長就任
2016年たろうメディカルクリニック開院

また、ネット検索をしていると、その他の活動についての情報も見つかりました。

ジョイアスライフという会社も経営しておられます。
(株)ジョイアスライフHPには、以下の通り紹介されています。

【会社概要】 
(名称)株式会社ジョイアスライフ
(資本金)350,000円
(設立 )2013年8月
(連絡先)TEL:050-5358-9562
(役員)
〔代表取締役〕松尾 太郎 
〔取締役〕福本 良男
〔取締役〕福本 正太
〔社員数〕合計 7名
〔事業内容〕オフィス清掃・ハウスクリーニング・農業

代表からのメッセージとして、以下のような文がありました。

(会社紹介) 
ジョイアスライフは、オフィス清掃やハウスクリーニング、農業などの事業を展開している株式会社です。
従業員の中には、長い間ひきこもっていたり、その他さまざまな社会的なハンデがある人もいます。
そんな色々なスタッフが、それぞれの得意を生かして働くことで社会に貢献し、また、それぞれの身体やメンタルを整え、社会性を身につけ自立していく場となることを目指しています。

さまよい人
さまよい人

すごいですね。

松尾先生についてネットで調べていると、上記にとどまらず、更に新たな情報が‼
上記に加えて、最近、療育施設(児童発達支援「ソラト」+放課後等デイサービス「ウミエ」)も開設しておられるというのです。

これまたネットからの情報ですが、以下、紹介します。

サンテレビNEWS 2021年08月27日(金曜日) 11:48 報道特集・ドキュメント

発達障害の息子へ 医師である父親が施設を開設 

動画を見て頂ければ、その施設の建物から理念までよく分かると思います。

松尾先生の長男さんは、幼少の頃から、寝つきが異常に悪い、偏食が激しい、気に入った物へのこだわりが強いといった特性があり、2歳の頃、発達障害と診断されたそうです。
動画の中で松尾先生は、診断がついた頃を振り返り、述懐しておられます。
「まさか、自分の子がと…。何日間か寝れなかった。それくらいショックが大きかった。」

医師として父親として、松尾先生は10カ所も施設を探し回ったそうです。しかし…
「多くの所を見に行ったがビルの一室みたいな所とか、内容を聞いてみたらとりあえず預かって。その中で働いている方はすごくいい方が多いが、そこに行って息子がどうなっていくかイメージができなかった。」

そこで松尾先生は、自らが副理事長を務める医療法人で療育施設を作る事を決意。
施設での見学を重ね、保護者の意見も取り入れ、去年(2020年)12月ついにご自分で施設を開設されたのでした。
完成した施設は児童発達支援「ソラト」と放課後等デイサービス「ウミエ」。
(施設名:SORATO・UMIE)
番組のインタビューに答えて、松尾先生は、以下のように語っておられます。

「長男が出来るまでは、(他人と)比べていたが、長男が価値観を変えてくれた。長男のよさ、その子にしかないよさが見えるようになった。
「教育とはこうあるべき」というのが強かったがそれをいい意味でも崩してくれた。これからは長男の特性・個性に合った教育をしていけたら。
息子をしっかり見ながらできるだけ一緒に進んでいきたい。」

「SORATO・UMIE」という療育施設についても、ネットで検索してみました。
責任者メッセージとして、以下の文が掲載されていました。

「私にも発達のスピードが緩やかな子どもがいます。
この子に合った児童発達支援サービスとは何かを考え、様々な療育をみた結果、残念ながら「ここなら預けたい」と思える施設に出会うことはできませんでした。そこで、医師として、また父親として「児童発達支援」や「放課後等デイサービス」のより良い在り方について、長いあいだ模索することになりました。
こうした想いからはじまった理想的な環境づくりが「SORATO・UMIE」です。

私たちの療育プログラムは、言語発達の専門職である言語聴覚士によるサポートや、科学的知見に基づいたアニメーション教材「すらら」などを取り入れることにより、できる限り根拠(エビデンス)のある療育を目指しています。
そして、何よりも大切にしているのは、無理に“教える”ことよりも、まずは子どもたちが“楽しい”と感じてもらうこと。
子どもたちが学びやコミュニケーションを通して、毎日を楽しく過ごしてくれることを願って、これからも様々な療育に取り組んで参ります。」 https://sorato-umie.com/about

さまよい人
さまよい人

天理教の大教会長、開業医院の院長、小規模株式会社の社長、療育施設の施設長。
一体、何足のワラジを履いておられるのか……‼
ただただ、すごい!の言葉しか出てきません。

私は、このたび、YouTube動画を見て素晴らしいなあと思って、その先生の本を買いました。
それで、その先生のことを知り調べ始めたわけですが、別に松尾先生について根掘り葉掘り調べようと思ったわけではないのです。
ちょっとネット検索しただけで、すぐ上記の情報を入手。
で、それを引用紹介させて頂いた、というわけです。

いやぁ、天理教の中にこんな先生もおられるんですね。天理教もまだまだ捨てたもんじゃない!と心底思えました。

有難うございます。

久保一元先生について

続いて、もう一人の著者であられる久保一元先生について調べた結果を紹介します。

久保一元先生は、麹町大教会長であられます。
天理教麹町大教会はどんな教会なのか、ネットで検索してみました。
麹町大教会HPには以下の通り紹介されていました。

天理教麹町大教会 所在地 : 〒114-0023 東京都北区滝野川1丁目86番1号

「麹町大教会の道は、明治29年7月11日、東京市麹町区三番町11番において、麹町支教会として始まりました。以来、歴代の会長をはじめ、部内教会長、布教所長、ようぼく信者の皆様方が真実を尽くしてきて下さったお陰で、今年で124年を迎えることができました。麹町大教会の歴史は、決して平坦な道ではありませんでしたが、先人の方々が幾多の困難の中を「節から芽を吹く」「先が楽しみ」として、心を倒すことなく勇んで乗り越えてきて下さった歴史の積み重ねであります。」 https://tenrikyokojimachi.com/about/ayumi

天理教麹町大教会
天理教麹町大教会

明治29年設立ですから、加古大教会の6年後に設立されたわけですね。
年譜によれば、著者である現大教会長の久保一元先生は、平成29年1月26日に理のお許しを戴いて平成29年4月30日に8代会長就任奉告祭を執行されたとのことです。

さまよい人
さまよい人

久保一元先生についてネットで検索してみましたが、経歴等の情報を残念ながら見つけることができませんでした(涙)。

いずれにしても、平成29年に大教会長に就任されたばかりですので、お若い先生であることは間違いないと思います。

『かしもの・かりものを学びたいと思ったら最初に読む本』概要

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本当は原著を読んで頂くのが一番良いと思うのですが、読む時間がない方もあるかと思います。
なので、ごくごく簡単にこの本の概要を紹介します。

第1章 心通りの教え

第1章は松尾太郎先生の講演がまとめられた章です。

松尾先生は 父親の後を継いで教会長になる決心がつかないまま、医師となり、家を出ておられたそうです。
そんな中、 前会長であるお父さんが脳出血を発症し危篤状態となられました。
その節にあたり上級教会前会長夫人に、「帰るときやで」と声をかけられ、それが胸にストンと落ちたそうです。
そして、自教会に帰ることを決心。
それをきっかけとして、 人間の力では考えられない世界があるということを身をもって実感した、という旨を述懐しておられます。

教会に帰られた松尾先生は 、大教会長を引き継ぐにあたり、しっかりと天理教の教えというものを掴みたいと切望され、必死で探求されます。
その結果つかみ取られたのが 、「かしものかりもの」というご教理だったのです。

天理教の教えとは何か?
そうした問題意識を抱えながら歩む中。松尾先生が巡り合い深く腑に落ちたのは、諸井慶一郎先生が書かれた『かしもの・かりもの』という冊子の、次の文章でありました。

「借り物は我が思い通りでなく神の貸物で、親神様の思い通り。天理の通り。その天の理が心通り。
即ち、心一つに借物である。」

「天の理が心通り」。松尾先生はその記述に強く惹きつけられたのです。

天の理とは何か。
天とは、天然自然の天。つまり親神様がご支配くださるこの世界全体のことです。
では理とは何か。ことわり、ルールです。
つまり「天の理が心通り」というのは、この世界は、心通りになってくるのが天然自然のルールなのだ、ということです。
そこから思案を深め、人生は映画のようなもの。そして、自分の「心」がその人生という映画の脚本である、と悟られました。
それは、私たちの日常生活に起こってくることを変えるためには「心」という脚本に書いていることを変えなければならない、という気付きにもつながりました。

この世のすべては、天然自然のルール通りになっている。これを知り、実践することが大事なことだ。このことを世界中に広めたい。
それが松尾先生の思い、とのことであります。

第2章 Q&A

第2章は、質問に答える形でお二人の先生がお話されたものがまとめられた章です。

この本は講演会の講演録を元に作成されたものだそうで、その際に行われた質疑応答の内容がまとめられたもののようです。
松尾先生、久保先生の教えを、具体的なレベルでお話下さっています。
その具体的な内容までここでは紹介しませんが、とても勉強になります。
皆さんにも原著を読んでほしいと感じます。

第3章 「かりもの」の3つのルール

第3章は久保一元先生の講演がまとめられた章です。

久保先生のお話を簡単にまとめると以下の通りです。

人間の悩みというものは周りや環境から始まるものだが、起こってきたことに対して自分がどう思うのか、そしてそれを受けてどう変わるのか、それは、すべては自分が決めること。
すべて自分の心次第である。
悩みを解決できるように自分の心を変えるためには、「かりものの3つのルール」を知り、それに基づいて行動することが大切。

そのように教えて下さり、そして「かりものの3つのルール」として、以下のようにお示し下さいました。 
【1つめのルール】感謝する心(マインド): 
自分の身体、その他一切のものは神様からのかりもの。だから感謝することが大切。
【2つめのルール】言葉を変えること(ワード): 
言葉を変えると、心が変わる。
【3つめのルール】大切にすること(アクション): 
神様からのかりものは、みんな大切にする。

『かりもの』に対する「感謝」(マインド)を元に、「言葉」(ワード)と「行動」(アクション)を変えると、生きる喜びが湧いてくる。

これが、久保先生がお示し下さる「かりもの」の3つのルールです。

学び

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以上、『かしもの・かりものを学びたいと思ったら最初に読む本』という本の内容について、簡単に紹介させて頂きました。

この本を読んで私が学んだことを記述させて頂くこととします。

この本で一番心に残ったことは、やはり何と言っても、先生方が伝えたい思い、以下のテーマでした。

この世のすべては、天然自然のルール通り。
そのルールとは、この世界で自分に起こることは、すべて自分の「心通り」であるということ。
自分の心以外のもの、家族も含めて自分に関わる一切のものは、すべて神様からお借りしているもの、「かりもの」(借物、仮のもの)である。

天然自然のルール通り(自分の心通り)にあらわれたものを貸して頂いていることを知ることで、感謝の心(マインド)が湧いてきて、それが言葉(ワード)と行動(アクション)の変化を生み、生きる喜びにつながっていく。
そうなるためにも、まずは、「かしもの・かりもの」の教えをしっかりと心に治めさせて頂くことが大切である。

天理教の基本教理として、これまで耳にタコができるくらい聞かせて頂いていた「かしもの・かりもの」のご教理。
しかし、この本を読んで、「かしもの・かりもの」と言いながら、頭で何となくわかった気持ちになっていて、腹でわかってなかったよなー、と改めて思い知らされたような気がしました。
実際にはまだまだ「頭」の理解にとどまっていて「腹」に落ち切るまでには至っていないかもしれません。
しかし、その気付きは貴重だと思っています。

これから、たとえ少しずつでも、「かしもの・かりもの」のご教理を「頭」から「腹」へ落とせるように、自分なりに努力していきたいと思っています。

まとめ

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この世のすべては、天然自然のルール通り。
そのルールとは、この世界で自分に起こることは、すべて自分の心(脚本)通り、ということ。

自分の心以外は、体も家族も、すべて神様からの「かりもの」(借り物・仮物)。

人生は、それぞれの心(脚本)がスクリーンに映し出された映画のようなもの。

思い通りにならないシーンを解決するには、スクリーンではなく脚本を書きかえるしかない。

脚本(心)を書きかえるためにはどうしたら良いか。

そのためにはまず、この世界で自分に起こることはすべて自分の心(脚本)通りだという天然自然のルール(天の理)を知り、自分の心以外、万事よろづのものが神様からの「かりもの」であることを心に治める。
そして、自分に与えられた環境は、他の誰のせいでもなく、自分が原因だということを腹におさめる。

そこを土台として、今の自分にとってイヤな人、イヤなこと、キライな人、キライなことに対しても、それは自分の心(脚本)通りであると自分に言い聞かせつつ、
それを(好きにならなくていいから)「大事にしていく」。大事にできるよう、トレーニングしていく。

そうして心(脚本)を書きかえていく。

心(脚本)が替われば、人生、運命も変わっていく。

それが天然自然のルール(天の理)だから。

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以上、松尾太郎先生、久保一元先生『かしもの・かりものを学びたいと思ったら最初に読む本』を紹介しながら、私の学んだことを書かせていただきました。

このたびは、改めて「かしもの・かりもの」のご教理について立ち止まって見つめ直す機会をいただけて、本当に有難いことでした。

「自分の心」以外は、すべて『かりもの』。借り物。仮の物。

そのことが、本当に(頭の理解だけでなくて)腹におさまったら、きっと、毎日を喜んで通ることができるのでしょうね。

頭ではわかるけれど、本当の意味で「腹におさめる」のは難しい。
道のりは険しいけれど、腹におさまるように日々トレーニングするしかない…

貴重な「かりもの」の教え。今一度肝に銘じたい。そう思いました。

ではでは、今回はこのへんで。

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