新型コロナ感染症に振り回される昨今、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
揺れ動く社会の中で、相も変わらずふらふら彷徨う「さまよい人」です。
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今回は、 新米天理教教会長が「葬儀」について学習する記事の第3弾をお届けします。
さて、前々回と前回では、神道葬祭(神葬祭)の前儀と本儀について学習しました。
神道葬祭シリーズ最終回の今回は、神道葬祭(神葬祭)の後儀について学習します。
引き続き西牟田崇生編『家庭の祭祀事典』(国書刊行会)「神道葬祭(神葬祭)の祭儀」を教材として学びます。
神道葬祭(神葬祭)後儀
霊前日供の儀
霊璽に故人の御霊の遷霊を行った後には、その霊前での祀りを奉仕し、遺体を埋葬した後には墓前をも祀り、霊前・墓前それぞれに追考(供養して孝道〔孝行の道〕を尽くすこと)の心を尽くさなければならない。
(西牟田崇生編著『家庭の祭祀辞典』P,217)
霊前には、遷霊の後、朝夕二度(少なくとも毎朝一度)常饌または洗米・塩・水などを日供として供える。この日供奉仕は、霊璽を御霊舎に合祀(いっしょに合わせてお祀りする)するまで連日行う。墓前には、以下の仮霊舎の祭儀奉仕に合わせて、墓前祭を行う。
遷霊祭の後、霊璽を御霊舎に合祀するまでの祭儀のことですね。
今の私達の感覚では、五十日祭をつとめてから遺骨をお墓に納骨するイメージなのですが、昔の神式では告別式をつとめたらすぐ納骨したのでしょうか。
- 霊璽に故人の御霊の遷霊を行った後は、その霊前での祀りの奉仕を行う
- 遺体を埋葬した後は、墓前をも祀り、霊前・墓前それぞれに追考(供養して孝道〔孝行の道〕を尽くすこと)の心を尽くす
- 霊前には、遷霊の後、朝夕二度(少なくとも毎朝一度)常饌または洗米・塩・水などを日供として供える
- この日供奉仕は、霊璽を御霊舎に合祀(いっしょに合わせてお祀りする)するまで連日行う
- 墓前は、以下の仮霊舎の祭儀奉仕に合わせ墓前祭を行う
翌日祭
翌日祭は、祭儀(祭場祭〔告別式〕)の翌日に、霊前・墓前それぞれにおいて執り行う祭儀で、葬儀が無事に終了したことを奉告する祭儀である。
(西牟田崇生編著『家庭の祭祀辞典』P,217)
正式な神道葬祭ではここまでやるのでしょうね
- 翌日祭は、祭儀(祭場祭〔告別式〕)の翌日に、霊前・墓前それぞれにおいて執り行う祭儀
- 葬儀が無事に終了したことを御霊に奉告する
毎十日祭(十日祭・二十日祭・三十日祭・四十日祭・五十日祭)
帰幽(死没)の日から数えて十日目・二十日目・三十日目・四十日目・五十日目と、十日毎に霊前・墓前において執り行う祭儀である。
(西牟田崇生編著『家庭の祭祀辞典』P,218)
五十日祭は最後の十日祭でもあり、この祭儀を済ませることによって「忌明」とする場合が少なくない。さらにまた、この五十日祭を経た後に、これまで仮御霊舎に祀られてきた霊璽を祖霊舎(御霊舎)に合祀する例も多く、毎十日祭の中でも五十日祭は重要な祭儀とされている。
これも、正式な神道葬祭はここまでやります、ということでしょうね。
現代では、十日毎に行うところは少ないと思われます。
五十日祭→合祀がメインですよね。
- 帰幽(死没)の日から数えて十日目・二十日目・三十日目・四十日目・五十日目と、十日毎に霊前・墓前において執り行う祭儀
- 五十日祭は最後の十日祭でもあり、この祭儀を済ませることによって「忌明」とする場合が多い
- 五十日祭を経た後、これまで仮御霊舎に祀られてきた霊璽を祖霊舎(御霊舎)に合祀する例が多い
忌明後(いみあけご)祓除(はらえ)の儀
忌(いみ)は概ね五十日をもって完了するところから、一般的に五十日祭が終了してから祓除(はらえ)が行われる。仮御霊舎以下家人や家内の各所を祓い清め、その後神棚や祖霊舎(御霊舎)に貼った白紙を取り除いて、これ以後神社を始め神棚や祖霊舎(御霊舎)の参拝・拝霊は常の状態に復する。
(西牟田崇生編著『家庭の祭祀辞典』P,218)
文章を読む限りでは、五十日祭後に祓除(はらえ)を行うことを指しているように思われます
- 忌(いみ)は概ね五十日をもって完了するところから、五十日祭が終了してから祓除(はらえ)が行われる
- 仮御霊舎以下家人や家内の各所を祓い清め、その後神棚や祖霊舎(御霊舎)に貼った白紙を取り除く
- これ以後、神社を始め神棚や祖霊舎(御霊舎)の参拝・拝霊は常の状態に復する
祖霊舎に合祀の儀
五十日祭終了後(百日祭もしくは一年祭の場合もある)に「清祓(きよはらえ)」を行い、その後仮御霊舎に祀られていた霊璽を祖霊舎(御霊舎)に合わせ祀る祭儀である。祖霊舎(御霊舎)に合祀された故人の御霊は、これ以降祖霊の一柱として代々の祖霊とともに祀られて、一家の守護神として折々の祭祀が懇ろに奉仕され、追孝の誠が捧げられる。
(西牟田崇生編著『家庭の祭祀辞典』P,218)
ここで説明されている「清祓(きよはらえ)」とは、前述の「忌明後祓除」と同じなのでしょうか?
いずれにしても、五十日祭後にお祓いをしてから、霊璽にとどまっておられた故人の御霊を祖霊舎(御霊舎)に合祀する、ということですね。
- 五十日祭終了後(百日祭もしくは一年祭の場合もある)に「清祓(きよはらえ)」を行い、その後、仮御霊舎に祀られていた霊璽を祖霊舎(御霊舎)に合わせ祀る祭儀
- 祖霊舎(御霊舎)に合祀された故人の御霊は、これ以降、祖霊の一柱として代々の祖霊とともに祀られて、一家の守護神として折々の祭祀が懇ろに奉仕され、追孝の誠が捧げられる
百日祭
帰幽の日から数えて百日目に、霊前・墓前において行われる祭儀である。遺族は忌明けの後も毎日祖霊舎(御霊舎)や墓前の拝礼を欠かさず行い、過ぎ去り行く日々の中の節目となる日の祭儀には、氏神神社の神職の奉仕のもと、厳粛・鄭重に祭祀を営むことが大切である。
(西牟田崇生編著『家庭の祭祀辞典』P,218~219)
百日祭というのもあるのですね。
私は知りませんでした。
今はあまり行われていないような気がするのですが、どうなのでしょうか。
- 帰幽の日から数えて百日目に、霊前・墓前において行われる祭儀
- 遺族は、忌明けの後も毎日祖霊舎(御霊舎)や墓前の拝礼を行い、過ぎ去り行く日々の中の節目となる日の祭儀には、氏神神社の神職の奉仕のもと厳粛・鄭重に祭祀を営むことが大切
一年祭
一年祭は、帰幽の一年後の同日に、霊前・墓前で行われる祭儀である。霊前祭のうちでも、節目に相当する五十日祭・百日祭とこの一年祭は重きが置かれるが、わけてもこの一年祭はより丁寧に奉仕せねばならない。
(西牟田崇生編著『家庭の祭祀辞典』P,219)
仏式でいう一周忌のことですね。
仏式の一周忌は、年忌法要の中でも特に重要という話を聞いたことがあります。
神式でも同様に、非常に重要な祭儀なのですね。
- 一年祭は、帰幽の一年後の同日に、霊前・墓前で行われる祭儀
- 霊前祭のうちでも、節目に相当する五十日祭・百日祭とこの一年祭は重きが置かれるが、わけてもこの一年祭はより丁寧に奉仕せねばならない。
まとめ
神道葬祭(神葬祭)後儀
- 霊前日供の儀
- 翌日祭
- 毎十日祭(十日祭・二十日祭・三十日祭・四十日祭・五十日祭)
- 忌明後祓除の儀
- 祖霊舎に合祀の儀
- 百日祭
- 一年祭
以上、神道葬祭(神葬祭)の後儀について、西牟田崇生先生の『家庭の祭祀事典』という著書から学習させて頂きました。
3回にわたって、一通り神式の葬祭の流れを辿ってみました。しかし、表面的な大雑把な内容なので、まだまだよく分かっていないというのが正直なところです。
ただ、天理教の葬儀について学ぶ上で、その前段の知識習得という点では意味があったのではないか、と思います。
それでは、次回からいよいよ、「天理教葬儀の祭儀式についての自己学習シリーズ」のメインテーマとなる、「天理教の葬儀」についての記事をアップしていくこととします。
ではでは、今回はこのへんで。
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