天理教葬儀の祭儀式、大きな流れのまとめ

Featured image 20210917 天理教の葬儀

皆さん、こんにちは。さまよい人です。

「天理教の葬儀」祭儀式についての自己学習シリーズをお届けしています。

天理教葬儀の祭儀式について学ぶ前段階として、これまで「神道葬祭」について3回に分けて勉強してきました。(1回目)(2回目)(3回目
歴史的経緯から、天理教の祭儀は神道の影響を強く受けていますので、私にとっては、いろいろと勉強になりました。

神道葬祭について学んだところで、今回からは、天理教の葬儀について勉強してみたいと思います。

まず、ネット検索で見つけた「天理教の葬儀」というものを見てみることにしましょう。

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天理教の葬儀 一般知識

まず、ネット検索で見つけた「天理教の葬儀」というものを見てみます。

公益社さんサイトの「葬儀の知識 葬儀・お葬式マナー礼儀作法 天理教の葬儀」という記事では、以下のように紹介されています。(公益社さん、お借りします スミマセン)

天理教の葬儀紹介 ネット情報Ⅰ

天理教の葬儀とは

天理教は江戸時代末の時代に中山みきを教祖として誕生した宗教団体です。奈良県天理市に本部があり、天理教の葬儀では魂の仮住まいとして神から借りていた古い身体を返し、新しい身体が見つかるまでの魂を神に預かってもらうための儀式とされます。

天理教の葬儀の特徴

天理教では、神様が人間に体を貸し与えているという考え方を持っています。神様は人間の親となり、その身を育み、さまざまなことを教えている、としているのです。このような考え方は、天理教の葬儀の内容にも現れています。

天理教においては亡くなることは「神様に体を返すこと」という解釈になります。神様に体を返した後に、また新しい体が見つかるまで、魂を神様にゆだねるという考え方をしているのです。これは「みたまうつし」と呼ばれる通夜にあたる儀式に象徴され、天理教の葬儀のもっとも大きな特徴です。

天理教は、神道の一種として考えられています。特に、昭和20年まではこの傾向が顕著でした。

このため、天理教の葬儀は神道と似たかたちをとることになりますが、相談する相手は「神社」ではありません。全国各地にある教会を対象とすることになります。

天理教の葬儀の流れ

天理教の葬儀の流れは、以下の通りです。

【通夜】
  1. 祓詞を奏上する …… お祓いの言葉を述べます。
  2. みたまうつし  …… 魂を体から移し、神の御許へと届けます。
  3. 供物を供える~礼拝  …… 供物を神前に供えたり、斎主が玉串奉献を行ったりします。また、「しずめの詞」を唱えます。これは、みたまうつしを完了させるための詞であり、非常に重要なものです
  4. 列拝と玉串奉献  …… 世話役による列拝が行われたのち、参列者による玉串奉献が行われます。喪主(喪家)が玉串奉献をするのもこのタイミングです。
【告別式】

告別式でも、供物をささげたり、告別式のための詞が奏上されたりします。また、玉串奉献も行うなど基本の流れは通夜と同様になります。

ただし、ここで挙げた流れは、あくまで一例にすぎません。同じ「天理教」でも、その葬儀のやり方には、ある程度の地域差などが存在します。

さまよい人
さまよい人

 以上は、公益社さんサイト「葬儀の知識 葬儀・お葬式マナー礼儀作法 天理教の葬儀」の記事からでした。

天理教の葬儀紹介 ネット情報Ⅱ

続いて、安心葬儀社さんサイトの「天理教の葬儀とは?行う場合の注意点や参列のマナーなどを紹介します」 という記事を見てみます。 (安心葬儀社さん、お借りします スミマセン)

天理教の葬儀の特徴

天理教の葬儀に関して、主に下記の特徴があります。

  1. 天理教において死は、神様から貸し与えられた体を一旦お返しし、次の新しい体が見つかるまで神様に魂を委ねることであるという捉え方がされています。
  2. 1の考え方から天理教では死のことを「出直し」と呼びます。
  3. 天理教の葬儀は、流れなど全体的に神道形式と似ています。

通夜

天理教では、通夜に行われる儀式のことを遷霊祭や鎮霊祭と言います。

  1. 斎主および祭員入場
     斎主および祭員も神社関係の方々で、斎主は儀式を進行させる中心となる人であり、祭員は儀式進行の助手や楽器演奏などを行う人のことです。
  2. はらい行事  
     ・祓い詞(はらいのりと)奏上  
     ・はらい
  3. 斎主遷霊祭詞奏上(せんれいさいしそうじょう)
    「みたまうつし」と呼ばれる故人の霊を霊璽に移す儀式が行なわれます。
  4. 献饌(けんせん)
     米や塩などの供え物を神様に献上する儀式です。
  5. 斎主玉串奉献
     しづめの詞(ことば)奏上
  6. 斎主・祭員列拝
  7. 遺族・親族 玉串奉献
     喪主から血縁順に玉串奉奠を行います。
  8. 一般参列者玉串奉献
  9. 撤饌(てっせん)
     4で献上した供え物を下げる儀式です。
  10. 斎主および祭員退場

 
以上が通夜時の流れですが、その後参列者は会食の席に移動します。

葬儀式 告別式

天理教では葬儀式のことを発葬祭(はっそうさい)と言います。

  1. 斎主および斎員入場
  2. 献饌(けんせん)
  3. しのびの詞奏上
  4. 斎主玉串奉献
    告別詞 奏上
  5. 斎員列拝
  6. 遺族・親族 玉串奉献
  7. 一般参拝者 玉串奉献
  8. 撤饌(てっせん)
  9. 斎主および祭員退場


 斎主および祭員退場のあとは、式場内で故人と家族を中心とした参列者の最後のお別れを行う時間が設けられ、その後出棺の運びとなります。

さまよい人
さまよい人

 以上、安心葬儀社さんの「天理教の葬儀とは?行う場合の注意点や参列のマナーなどを紹介します」 という記事からでした。

  公益社さん、安心葬儀社さん共に、Google検索上位に上げられているだけあって分かりやすいですね。

天理教教会本部祭儀委員会編集『おつとめ及び祭儀式』より

さまよい人
さまよい人

  以上の一般情報をベースにしながら
「天理教教会本部祭儀委員会」編集『おつとめ及び祭儀式』第7版をもとにして、お道の葬儀について勉強していくことにします。  

「葬儀」 (P,58)

斎員

 ①斎主(さいしゅ)
 ②副斎主(ふくさいしゅ)
 ③祓主(はらいぬし)
 ④大麻(おおぬさ)〔祓師(はらいど)〕
 ⑤後取(しどり)2名
 ⑥典礼(てんれい)
 ⑦装束師(しょうぞくし)2名

 その他…楽人、司会者、手長(てなが)、白張(白丁)

解説

斎主(さいしゅ)……月次祭・大祭の時の祭主の役
副斎主(ふくさいしゅ)……献饌長の役

(注: みたまうつしの儀、告別式(発葬儀+祭場儀)は、「みなきがら(未亡骸 御遺体 御遺骸)」にかかわる儀式になるので、『斎』の文字を用いる。『斎』という文字には、ケガレを避け心身を清めるという意味があることから、葬儀全般に渡っては「祭」という文字を使わずに『斎』という文字を用いる。
「葬後霊祭」(十日祭)以降は「霊様」に対する儀式になるので「祭」という文字を使用する。)

祓主(はらいぬし)……祓詞を奏上する役
大麻(おおぬさ)〔祓師(はらいど)〕……幣を持って祓い清める大麻行事を行う役
後取(しどり)……月次祭・大祭の時の【扈者(こしゃ)】の役 (2名)
典礼(てんれい)……月次祭・大祭の時の【指図方】の役
装束師(しょうぞくし)……月次祭・大祭の時の【賛者】の役 (2名)

 以上9名が、正式な斎員。

【状況に応じて、以下の順に、齋員の数を減らす】

➊祓主(はらいぬし)と大麻(おおぬさ)を一人で兼務にする
➋装束師(しょうぞくし)を減らす
➌副斎主が祓主(はらいぬし)と大麻(おおぬさ)を兼務する
➍副斎主を外し、その役割を、後取(しどり)が受け持つ
➎後取(しどり)を減らす

さまよい人
さまよい人

 9名のフルメンバー揃っての葬儀というのは、滅多にないんじゃないでしょうか 

斎服

①重服(じゅうふく)
②明衣(みょうえ)
③浄衣(じょうえ)
④装束師服(しょうぞくしふく)
⑤伶人服(れいじんふく)

解説

重服(じゅうふく)……「みたまうつし」「葬儀」に際し、斎主ならびに斎員が用いる。
武官服。冠を付け、黒の上衣、白の袴をはく。そして、腰に石帯を巻き、中啓(扇の一種)を持つ。

https://shinguya.com/syouzoku-2.html

明衣(みょうえ)……「葬後霊祭」に際し、斎主が用いる。

浄衣(じょうえ)……「みたまうつし」「葬後霊祭」に際し、斎員が用いる。
清浄な白の服。「狩衣(かりぎぬ)」ともいう。

https://costume.iz2.or.jp/costume/296.html

装束師服(しょうぞくしふく)……装束師が用いる。

伶人服(れいじんふく)……伶人(楽人のこと)が用いる。

https://harutoshura.livedoor.blog/archives/75065007.html
さまよい人
さまよい人

 最近は、教服で葬儀をするところも多いような気がします 

式次第

①みたまうつし
②発葬の儀
③葬場の儀
④葬後祓
⑤葬後霊祭

解説

みたまうつし
 本教における葬儀は、まず一番初めに「みたまうつし」を葬式前日の夜に勤めるのが通例。
(神道では、これを遷霊祭といっているところから、以前本教においても遷霊祭といっていたが、現在は、遷霊祭という言葉を使わずに「みたまうつし」という。)
 これは、亡骸が御霊様に霊璽にお遷りいただき(みたまうつしの儀)、そして、それを仮御霊舎にお鎮めする(みたましずめの儀)という2つの儀式が1つにされて勤められる儀式である。

発葬の儀
 その次は、「発葬の儀」というものを勤める。
 これは、亡骸を式場までお遷しする時に儀式。亡骸を式場まで遷す。

葬場の儀
 式場に到着して「葬儀の儀」を勤め、亡骸とお別れをする。
 続いて、お墓に埋める場合は「埋葬の儀」、火葬場で亡骸を焼く場合には「火葬の儀」を勤める。

〔告別式〕
 普通一般では大変なので、略して葬儀をする。
 式場で葬式をする場合には「発葬の儀」は要らない。従って、「発葬の儀」と「葬場の儀」を1つにして行う。これを「告別式」と呼んでいる。
 「告別式」の式次第は、「祭場の儀」と同じ。

葬後祓
 そこの家では、「葬後お祓(はらい)」 家を清める式がある。

葬後霊祭
 家に戻ったならば、「葬後霊祭」を勤める。
 (編者注:神道葬祭における「帰家祭」のことですね

さまよい人
さまよい人

 以上は、大まかな流れですね

 細かい内容についてしっかり勉強しないといけないな… と思ってます 

今回は、天理教葬儀の大まかな流れを勉強させて頂きました。

初歩の初歩的な内容だと思いますが、知らないことも多く、私にとっては勉強になりました。
次回からは、天理教葬儀の祭儀式について、斎官側の立場から、少し深堀りしてご紹介したいと思います。

ではでは、今回はこのへんで。

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