【月よみのみこと】「十全の御守護」学習No,4

月よみのみことみこと上田嘉太郎著 『基本教理を身につけよう』 書写 No,4 十全の御守護

Dear everyone,

こちらは、
ふらふら彷徨う「さまよい人」による
『さまよいブログ』
= 彷徨う新米教会長の【自己学習ノート】です。

11月4日から開始した
「十全の御守護」学習シリーズ。

このシリーズは、
上田嘉太郎先生の『基本教理を身につけよう』という本に書かれた「十全のご守護」解説を書写して、
それにより、少しでも「十全の御守護」というものに対する造詣を深めたい、
という意図のもとに取り組んだ
自己学習の足跡であります。

上田嘉太郎著『基本教理を身につけよう』表紙

「十全の御守護」学習シリーズの教材は、
上田嘉太郎先生の『基本教理を身につけよう』という本です。

この本の奥付を見ると、
立教163年(2000年)天理教浪華分教会発行、非売品、
となっております。
入手経路は知りませんが、上級教会の本棚にもありましたし、
支部か何かを通して、多くの教会に配布(購入?)されたもののようです。

前回は「くにさづのみこと」御守護の解説部分を書写しました。

シリーズ4回目の今回は、
「月よみのみこと」
御守護の解説部分を 書写します。

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上田嘉太郎先生「十全のご守護」解説 No,4

「月よみのみこと」

human foot bone

月よみのみこと

人間身の内の 男一の道具、骨つっぱり。

世界では 草木一切、万つっぱり の守護の理。 

人間身の内の 男一の道具

これは くにさづちのみこと の御守護の理と 対をなすものですが、
同じように「男一の道具」とは、男性の生殖器であります。

これもやはり、
子孫を残す という上から言うと、
なるほど、
一の道具だということが お分かり頂けると思います。

骨つっぱり

亀は 一種の外骨格だということを申しましたが、
厳密に言うと、
外骨格とは 動物の身体の表面にあって身体を支えている 殻や甲のことで、
昆虫などの節足動物や、エビ、カニなどの甲羅類などが それに該当します。

これに対し、内骨格を持っているのが 脊椎動物です。

「骨つっぱり」とは まず、脊椎による身体の支持 と言ってよいでしょう。

動物には いろんな進化の段階がありますが、
一番 段階の低い 原生動物から 順に 分類していきますと、
一番上に位置するのが脊椎動物です。

この中には、魚類とか鳥類、そして、哺乳類、
その 哺乳類の頂点に、我々人間がいる というわけです。

脊椎動物が 進化の段階の最上位にあることからも分かるように、
内骨格を持っている ということが、
身体を支えるだけでなく、身体の動きを自由にし、
さまざまな 発展の可能性をもたらしたのであります。

もっとも、脳のような場所は 骨に守られています。
つまり、外骨格の痕跡を残しています。

こういう大切な所は 骨で覆って守っているとともに、
身体の運動という点からは、
骨格を内にしていることで 身体全体の活発な動きを可能にしている。

このことによって 生物の進化が飛躍的に進んでくるのであります。

「骨つっぱり」は いわば進歩、前進、発展の象徴でもあります。

特に 人間の場合には、
二本足で立つようになったということが大きな意味を持っています。

そのおかげで 大きな脳を支えることができるようになった。

それがまた一層、脳の発達を促す。
さらに、立つことによって視野も広がるし、
手は道具を扱うものとして使うことができます。 

「骨つっぱり」の中でも、
二本足歩行は人類の発達にとって非常に重要なポイントです。

先に、道具の使用は人間を特徴づける一つの印だ と申しましたが、
これは手の使用を意味し、
二本足で立ったから 初めて可能になったことであります。

草木一切

次の「草木一切、万つっぱり」の “草木” については、
私は これまで 余り注意を払わずにきました。

この表現は 教典の中にはありませんから 言及しないことが多いとも言えますが、
この 草木が立っている、幹や茎に支えられて立っている
ということに 非常に重要な意味があることに、
最近になって ようやく気づいたのであります。

幹や茎の無い植物とは どういうものかというと、
苔とか、カビとか、
言わば地面に、地表にへばりついているような植物です。

これらは植物の中では最も下等なものです。

他方、水分や養分を地面から吸い上げる 茎や幹というものが出来てくることによって
植物の相(すがた、かたち)と申しますか、
植物の種類が非常に多様になる、
また、栄えることになるのです。

というのは、
地面にあれば、例えば水が出れば流される、
あるいは 虫や獣にやられるというところを、
茎や幹があることで そうした危険が減るわけです。

また、茎があることによって、
例えば花粉が遠くまで飛んでゆく、
種も飛んでゆくことができる。
変化や広がりの可能性が出てきた。

幹や茎という 支柱、支えが、
そうした多様な花や、実のなる植物の相を
可能にしているのであります。

茎や幹無しに 地面に花や実がなったとしたら、
これは たちまち虫に食われたり、ネズミにやられたりして
存続できないでしょう。

茎や幹のおかげで 守られているわけです。
また、そのおかげで 当たりも良くなる。

このように 植物の上でも、
「つっぱり」は 非常に大きな意味を持っているのです。

しかも、この草木が動物に対しては
酸素を供給しているわけですし、
また、その食べ物にもなっているのですから、
人間と関係が無いどころか、
非常に密接に関わっている というべきであります。

また、種子植物、種を作る植物が栄えるようになったことが、
哺乳類の栄えるようになった 大きな理由だそうですから、
人間も こうした種をつける植物が、
茎や幹のおかげ=「つっぱり」の働きによって可能になったことの恩恵を受けているのであります。

万つっぱり

「万つっぱり」、
これは物事を支える働き一般ということです。
物事を支える、成り立たせる働き一般。

先の「つなぎ」と「つっぱり」を対比して考えますと、
家で言えば「つっぱり」というのは
まず 柱であります。

「つなぎ」というのは
横の材料、はりであるとか、けたであるとかいう 横材、
つなぎ材 ということになります。

その 縦横の組み合わせによって、
家というものは成り立っています。

柱だけだったら 林みたいなもので、
「つなぎ」が無ければ、ちょっと風が吹くと倒れてしまいます。
しかし、この 柱によって高さが生まれ、
横材との組み合わせによって
人間の住める空間が 確保されるのであります。

このように、
「つっぱり」という概念には
縦、あるいは 垂直、また 進歩
――これは さきほどの脊椎動物や草木の話からも 想像できるかと思いますが――
さらには、
自立、独立 というような性格が含まれているように思います。

また、「骨」の働きには
支持機能と共に、
頭骨や肋骨に顕著なように、内実を守るといいますか、
骨による保護の働きがあります。

「つっぱり」とは、
そうした 支持、そしてまた 発展、保護
といった働き全般をおっしゃっている
と思われるのであります。

しゃち

元初まりの話によると、
「つっぱり」の道具として
「しゃち」をお使いになっています。

今日申します「しゃち」というのは、鯨の仲間です。
英語ではキラー・ホエールと言われ、
獰猛どうもうなもの とされています。

私の父は ロサンゼルスの水族館で鯱を見て、
「鯱のような 勇敢と言うか、獰猛なものを、何故 親神様は 元初まりの時の道具にお使いになったのか と疑問に思っていたけれども、鯱は非常に賢い ということが分かった」
と 申しておりました。

おつとめの時、
北西に位置する 月よみのみこと のお役のつとめ人衆は、
「しゃち」を背負っておられます。

この「しゃち」には、
やはり勇猛さと申しますか、
勢い、あるいは攻撃的な、
といった性格があろうかと思います。

月よみのみことの裏守護

先に少しふれました 裏守護で申しますと、
月よみのみこと のところには
八幡はちまんだい菩薩ぼさつ、あるいは 聖徳しょうとく太子たいしという名が 並んでいます。

八幡大菩薩というのは、
弓矢の神様として、主に武士の信仰を集めていました。

聖徳太子という方は、
物部守屋もののべのもりやを破って、
仏教を 国の教えとして導入する上で 大きな役割を果たした人物です。

徳が高いだけでなく、
なかなかの武人でもあったということです。
また「十七条の憲法」を定めたり、遣隋使を派遣したりしました。

そうした 進歩、進取と申しますか 前進的な性格の人でもありましょう。

縦と横

このように「つっぱり」と「つなぎ」を対照して、
その 対のあり方、相補性を思案しますと、柱と 繋ぎ材であり、
あるいは 自立と協調、
進歩と不易、
能動と受動、
縦と横
といった対比ができるように思います。

これは、
どちらがより重要 というものではなくて、
お互いが 相まって、
調和のとれた形で働く
ということが 肝腎なのであります。

身上に際しての思案の手掛かり

男性の生殖器、
あるいは
骨についての身上の障りを見せられた
という時には、
やはり 月よみのみこと の守護の理に照らして
思案することができるかと思います。

例えば、
色情の上から、
あるいは芯として、
また、支える働きに関わるお仕込みとして、
さらには、理の立て方 という上からも
思案させて頂くことができるでしょう。

これまで述べてきたことから申しますと、
保護する役割を おろそかにしてはいないかとか、
発展、進歩についての指摘という思案からは、
停滞を叱咤下さっている という悟りも あり得るでしょう。

また、同じ骨折でも
手と足では
その役割の上から 思案の仕方も 違ってくるでしょう。

いずれにせよ、
前にも申しましたように 悟り方の公式はありません。

障りに込められた 親心からのお知らせの意味を尋ね、
心澄まして 神前に向かう時、
浮かばせて頂けるものであります。

(上田嘉太郎『基本教理を身につけよう』P,52~59)

「月よみのみこと」上田先生解説の自己覚書き

two black dolphins in the water during sunrise

「月よみのみこと」

  • 人間身の内の 男一の道具、骨つっぱり。
  • 世界では 草木一切、万つっぱり の守護の理。

  • 【人間身の内の 男一の道具】
    くにさづちのみこと の御守護の理と 対をなすもの。
    「男一の道具」とは 男性の生殖器 のこと。
    子孫を残す という上から言うと、一の道具だということが分かる。 

  • 【骨つっぱり】
    「骨つっぱり」とは、脊椎による 身体の支持。
    脊椎による身体の支持=【内骨格】を持っているということ
    ➡身体を支えるだけでなく、身体の動きを自由にし
    様々な発展の可能性をもたらした。

    脳のような場所は 骨に守られている……【外骨格】の痕跡も残している
    =大切な所は 骨で覆って守ると共に、
    身体の運動という点からは、
    骨格を内にしていることで 身体全体の 活発な動きを 可能にしている
    ➡このことによって 生物の進化が飛躍的に進んでく。

    「骨つっぱり」……進歩、前進、発展の象徴。

  • 【草木一切】
    草木が立っている、
    幹や茎に支えられて立っている、
    ということに 非常に重要な意味がある。

    幹や茎の無い植物
    =苔、カビ、等の地面・地表にへばりついている植物。

    水分や養分を地面から吸い上げる
    茎や幹 というものがあることによって、
    植物の種類が多様になり栄える。
    (地面にへばりついた状態だと、水が出れば流されるし、虫や獣にやられる危険性が大きいから)

    茎があることにより、
    花粉や種が遠方へ飛んでゆくことができ、
    変化や広がりの可能性が出てくる。

    幹や茎という支柱、支えが、
    多様な花や 実のなる植物の 相を可能にしている
    ……植物の上でも「つっぱり」は 非常に 大きな意味を持っている。

    草木は、
    動物に対しては酸素を供給しているし、食べ物にもなっている。
    人間と非常に密接に関わっている。

    種子植物の繁栄が、哺乳類の繁栄の大きな理由の一つとされており、
    人間も こうした種をつける植物による 茎や幹のおかげ、
    「つっぱり」の働きによって可能になったことの恩恵を受けている。

  • 【万つっぱり】
    「万つっぱり」
    =物事を支える働き一般。
    物事を支える、成り立たせる働き一般。

    家に例えて
    「つなぎ」と「つっぱり」
    を対比して考える

    「つっぱり」=柱
    「つなぎ」=横の材料、梁(はり)や桁(けた)などの横材、つなぎ材
     その縦横の組み合わせによって家は成り立っている。

    「つっぱり」という概念には
    縦、あるいは垂直、
    また、進歩、自立、独立というような性格が含まれている。
    また、「骨」の働きには支持機能と共に、
    頭骨や肋骨のように内実を守る、
    骨による保護の働きもある。

    「つっぱり」とは、
    そうした支持、そしてまた発展、保護
    といった働き全般を指している と思われる。

  • 【しゃち】
    元初まりの話
    …「つっぱり」の道具=「しゃち」
    「しゃち」は鯨の仲間(英語では killer whale)
    獰猛どうもうなものとされている。

    かぐらづとめで、
    月よみのみこと(北西)のお役のつとめ人衆は、
    「しゃち」を背負われる。

    「しゃち」には、
    勇猛さ、勢い、攻撃的、といった性格がある。

  • 【月よみのみことの裏守護】
    月よみのみこと
    八幡はちまんだい菩薩ぼさつ聖徳しょうとく太子たいし

    八幡大菩薩 …… 弓矢の神様として、主に武士の信仰を集めていた。
    聖徳太子 …… 物部守屋もののべのもりやを破って、仏教を国の教えとして導入する上で大きな役割を果たした人物。徳が高いだけでなく、なかなかの武人でもあった。「十七条の憲法」を定めたり、遣隋使を派遣したりもした。
    そうした進歩・進取的、前進的な性格の人物でもあった。

  • 【縦と横】
    「つっぱり」と「つなぎ」を対照し、
    その 対のあり方・相補性を思案する。

    「つっぱり」…柱・自立・進歩・能動・縦
    「つなぎ」…繋ぎ材・協調・不易・受動・横

    これは、どちらがより重要というものではなく、
    お互いが相まって、調和のとれた形で働くということが肝腎。

  • 【身上に際しての思案の手掛かり】
    男性の生殖器、
    あるいは
    骨についての身上の障りを見せられたという時には、
    月よみのみこと の守護の理に照らして思案することができる。

    例えば、色情の上から、
    あるいは 芯として、
    また、支える働きに関わる お仕込みとして、
    さらには、理の立て方
    という上からも 思案させて頂くことができる。

    保護する役割をおろそかにしてはいないか とか、
    発展、進歩についての指摘 という思案からは、
    停滞を叱咤下さっている
    という悟りもあり得る。

    また、
    同じ骨折でも 手と足では
    その役割の上から 思案の仕方も違ってくる。

    いずれにせよ、悟り方の公式はない。

    障りに込められた親心からのお知らせの意味を尋ね、
    心澄まして 神前に向かう時、
    浮かばせて頂けるもの。

おわりに

two chocolate doughnuts

「十全の御守護」学習シリーズ4回目の今回は、
月よみのみこと 御守護の解説部分を 書写しました。

これまで何となく唱えていた「十全の御守護」も、
掘り下げていくと、その中には 深い意味合いがあるのだということが
今更ながら分かります。

今回の上田先生 解説の中に
くにさづちのみこと月よみのみこと の御守護を対比させ、
【縦と横】として説明して下さっている箇所があります。

「十全の御守護」を考える際には、
そのように、
対になる「御守護」とセットで思案する ということが非常に大切である、
と  再認識させられたのでありました。

「二つ一つが天の理」という教えの深さを
改めて 教えて頂いた気がします。

 勉強になります(^^)

人生、死ぬまで勉強。
今後も、勉強し続けていきたいと思います。

ではでは、今回はこのへんで。

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